ドコモで10年、au/SoftBankで10年・・・長期利用者優遇状況を各キャリアで調べてみた

総務省の有識者会議をきっかけに携帯電話の『長期利用者』というものへの注目が集まってきています。

今回の携帯料金是正の中では結局長期利用者・長期契約者への優遇というものにあまり踏み込んだ内容はありませんでしたが、長年一つのキャリアを使っている人にとっては、このキャリアの長期利用者への扱いというものは非常に気になる内容になるかと思われます。

そこで今回は、それぞれのキャリアが長期契約者に対してどのような特典を用意しているのかということを調べてまとめてみたいと思います。一応長期利用者というと10年ほどが目安かと思いますが、10年で区切りをつけると特典数が減ってしまうので、利用期間がある程度あれば適用される割引全般を集めてみました。

ドコモの長期利用者優遇施策

ドコモは現在の携帯キャリアの中で、最も長期利用者に対する優遇をハッキリと示しているキャリアです。特に10年以上の利用者に対して通信料の割引という形をとっているのはドコモぐらいなので、契約期間によっては同じ契約でも他社よりも安い回線が生まれます。

主にメインとなるドコモの長期利用者優遇のキャンペーンは2つあり、そこから期間ごとに限定的なキャンペーンが打たれるという形になっています。

ずっとドコモ割:通信料割引

ドコモの長期利用者優遇の中でも、一番に影響してくる施策がこのずっとドコモ割です。これはキャンペーンではなく、新料金プランとしてカケホーダイが登場したときに、基本プランに付随する割引として設定されました。そのためこの割引は期間がすぎたら終了するということはなく、カケホーダイプランを契約している限りは常時この割引が適用されるため、長期利用者であればあるほど恩恵がある特典です。

ずっとドコモ割が適用されるのは契約から5年目のユーザーからです。ただし5年目ユーザーでずっとドコモ割が適用されるプランは限られています。5年目では一部のプランのみが適用で、8年、10年、15年という形でずっとドコモ割が適用できるプランというのは変わってきます。15年目になるとらくらくスマホ向けやデータSプランでも適用が可能になり、通信料が非常に安くなるポテンシャルを秘めています。

詳しくは次の表を確認してみて下さい。

4年以上 8年以上 10年以上 15年以上
ウルトラシェアパック100 ▲1000円/月 ▲1200円/月 ▲1800円/月 ▲2500円/月
ウルトラシェアパック50 ▲800円/月 ▲1000円/月 ▲1200円/月 ▲1800円/月
シェアパック15 ▲600円/月 ▲800円/月 ▲1000円/月 ▲1200円/月
シェアパック10 ▲400円/月 ▲600円/月 ▲800円/月 ▲1000円/月
シェアパック5 ▲100円/月 ▲200円/月 ▲600円/月 ▲800円/月
ウルトラデータLLプラン ▲200円/月 ▲400円/月 ▲600円/月 ▲800円/月
ウルトラデータLプラン ▲100円/月 ▲200円/月 ▲600円/月 ▲800円/月
データMプラン ▲100円/月 ▲200円/月 ▲600円/月 ▲800円/月
データSプラン ▲600円/月
らくらくパック ▲600円/月

ずっとドコモ割はカケホーダイプランを契約している限り『毎月自動的に』割引が加えられます。2年間限定などの制約もありません。契約している間ずっと適用されます。長期契約状態になっているだけでこのような形になるため、非常にありがたい割引なのですが、一点問題もあり、もしもシェアを家族などと組んでいる場合は、シェアの代表回線のみしか割引が適用されないという問題があります。なので、シェアの子回線で契約を組んでいる場合は、10年以上使っていても割引は発生せず、代表回線のみがずっとドコモ割の恩恵を受けます。

 

ありがとう10年スマホ割

10年以上ドコモを使っている場合に利用できるキャンペーンが『ありがとう10年スマホ割』です。

このキャンペーンは期間こそ定められているものの、ここ2年ほど継続的に同様のキャンペーンが繰り返し行われており、常態化しているキャンペーンです。

このキャンペーンが適用されるのは機種変更する時です。機種変更時に一部の対象機種の月々サポートが10368円増額されるという内容になっています。月々サポートは24回での割引になるため、一辺に値引きされるわけではありません。

iPhoneなど対象外のスマホもあり、一部のAndroidスマホ限定にはなりますが、機種変更時の実質価格が大幅に下がるということを考慮すれば、非常にありがたいキャンペーンのひとつになっています。

 

au

保証サービスの増額

auでは結論から言ってしまえばドコモほどの長期利用者優遇施策は行われていません。

今のところ行われている施策の一つは、3年目以上のau契約者に対して、安心ケータイサポートや紛失補償オプションの適用上限額を引き上げて、修理・紛失時の自己負担が軽くなるというものがあります。

長期優待データギフト

auを5年以上契約した上で、なおかつ契約プランがカケホの場合にはデータ通信量が3か月毎に契約プランよりも増えるという特典が用意されています。

増額量は5年以上、8年以上、10年以上で異なっていて、また契約プランでも増える量は異なります。10年以上かつ5GB以上のパケットデータプラン契約でようやく2GBの増量であるため、それほど多く増えるというわけではありません。

長期利用者向けの施策としてはauの中でも一番告知されている施策であり、長期優遇の中でメインの内容になります。

機種変更値引き

長期優遇とは少し違いますが、機種変更する際に前回の機種変更から16ヶ月以上経過しているユーザーに対して、一部のスマートフォン契約時に端末価格を1~3万円ほど値引きしての契約が可能になります。

16ヶ月以上機種変更していないことが条件となり、それでいて対象はほんとに一部のスマホに限られます。基本的に国産スマホが割り引きされる可能性が高く、海外メーカーのハイスペックモデルやXperia、iPhoneなどの人気スマホは対象外となります。

 

SoftBank

SoftBankではiPhone取り扱い開始からの契約者が多く、『長期利用者』というユーザーが少ないということもあり、目立ったキャンペーンや施策というものは存在しません。

ブループランやオレンジプランのような古すぎるプランでは長期利用特典があるのですが、全体の1%にも満たない利用者数であろうことから、その効果を説明しても意味ないでしょう。

SoftBankでは断続的なキャンペーン、または月月割の増額などといった形で長期利用者への還元はあるかもしれませんが、現状は特に長期利用者を優遇する形はありません。

 

ドコモは機種変更してでも使い続けるべき

以上のようにそれぞれの長期利用者優遇施策をまとめてみました。

ここからわかるように長期ユーザーへの優遇をしっかり行っているキャリアはドコモだということがわかると思います。

特にずっとドコモ割は今回紹介した長期利用者の優遇施策の中でも群を抜いて優遇感のあるキャンペーンになっており、ドコモを使っている人はMNPのほうが安いからといって簡単にはのりかえないほうが良いかもしれません。5年目から契約中ずっと割引が適用される仕組みのものはこのドコモしかありませんし、10年目以降は割引が増えるのはもちろん機種変更時にも特典が増す可能性も保有しています。

安くなる方法としてMNPは有効な手段ですが、ドコモで長期利用している状態ならばMNPほどではないものの毎月平均的なドコモユーザーよりも安くなる可能性が高いため、わざわざMNPせずとも継続的に利用を続けても良い内容かもしれません。

 

auやSoftBankはMNPを繰り返して特典を受けるべき

一方でauとSoftBankについては、どちらも内容が薄いのを感じられるかもしれません。

長期利用者の優遇と言うのもauは最近になって出してきたもので、ドコモよりも歴史は非常に浅いです。SoftBankに至ってはその性質上長期利用者が極端にすくないこともあって、施策に結び付いていません。auはそもそも『長期回線』という概念が契約上なく、ドコモなら長期利用している回線があると別の回線を契約するときに審査で優遇されるという性質を持つのですが、auでは契約期間が長いことによる審査時の優遇という考えがないため、今後も大した施策は出てこないかもしれません。

こうした長期利用者への優遇が少ないという性質があるために、auとSoftBankを契約している人は更新月ごとにMNPをして新しいスマホを安く契約していくほうが、長期利用者向けの施策を期待するよりも割引施策の揃ったMNPを利用したほうが良いでしょう。今のところMNP契約の優遇というのはなくなる気配もないため、定期的にMNPをして安く使った方が無駄に長期ユーザーになるよりも賢い選択です。

auとSoftBankを使っているのならば、早々にキャリアメールを別の連絡手段へと移行させて、3キャリア間をMNPさせて利用したほうが確実にお得にすることが可能でしょう。これらのキャリアでは今後長期優遇の施策が始まったとしても、現状のMNP施策以上の効果を発揮しないと予測されるため、今MNPしてしまっても後悔することはないでしょう。

 

このようにドコモを使っている人は今後も継続利用によって長期優遇の恩恵を受けることができますが、auとSoftBankではそうしたものが期待できないため、キャリアのメールアドレスを消失することを許容できるのならばMNPしてしまうのが得策でしょう。ドコモについてはiPhoneがありがとう10年スマホ割の対象外なので、うまく実質0円に近いAndroidスマホを選ぶようにしましょう。